TOP会員山行録2006年

八ヶ岳最強という氷曝はヤッパリ厳しかった

八ヶ岳/摩利支天沢大滝(アイスクライミング)

高橋

【日時】2006年3月12日
【メンバー】L高橋・石間

 今シーズンの「氷納め」は是非とも「摩利支天大滝」と思ってはいたのだが、私以外のアイス派は早々にバイルを仕舞い込んで、次の山スキーや雪稜ミックスに触手を延ばし始めている。そんな中で唯一石間君が自分の楽しみを退けて、この年寄りのお供をしてくれると言う。有難い事だ。
 さて、その「摩利支天大滝」だが、聞きしに勝る難敵だった。見た目以上に傾斜が強く、この所の暖気でツララが溶け、若干板状に変ってはいたが、氷は脆く、ナカナカ良いバイルとアイゼンを打たせてくれない。石間君が苦労しながらも中間に6本のスクリューを埋めてリード完了。フォローの私は何と下部で2回もフォールしてしまい、登攀を断念する羽目に・・・。先日から4年ぶりに出た腰痛が尾を引いていたとは思いたくないが、全く体が動かなかった。この後登ったトップロープでもバイルの先が常に浮いた感じで不安定だったし、アイゼンも今一の状態。バイルの引き付けが甘いのだろう。最後になってマタマタ大きな課題を残してしまった「氷収め」だったが、念願の「大滝」の氷に触れさせえくれた石間君には感謝感謝である。

大滝の前衛小滝前で登攀準備
一部デブリを見ながら「大滝」に近づく。
心弾むひと時だが・・・。

 「摩利支天沢出会から20分ほどで「大滝」を望む前衛滝に着く。この滝は殆ど雪に埋もれていて、登攀といった感じではない。左から簡単に乗越せる。但し、降雪の後は結構なラッセルになることは必至だ。

完全なバーチカルで、傾斜は取り付いてみると見た目よりかなり強い感じの六級の氷曝。 落口からは傾斜の強い雪壁状で、支点は右岸の立木で取れる。ダブルロープが適当だ。