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会山行+お試し山行
越後/ウツボギ沢〜布引山〜宝川温泉(山スキー)
鈴木
【日時】2006年3月26日
【メンバー】鈴木(L)、栗原、橋本、池田、高柳(智)(お試し山行)
今回は入会やり取りをしていた、高柳智子さんのお試しも兼ねた山行にした。行程が長いのと、白毛門までの担ぎが問題か。早く出ようとしていたが、結局Eパーティと一緒になり、山頂まで同一行動となる。登っている途中で、歩きの岩田君がもう下りてきた。ウツボギ沢を滑り、そのまま宝川を下ろうとも考えたが、メンバー構成上、安全を最優先とした。会山行は集合時間厳守ではあるけれど、山頂で手嶋さんに遅れることを伝へ、予定通りのコースをたどった。宝川で待っていてくれた関口さん・矢野君をはじめ、皆さんを足止めさせてしまい申し訳ありませんでした。またパーティ編成の大変な中、お試しをも考慮に入れた構成にしてくれた佐貫さんと田邉君に感謝します。
今回の報告は、高柳さんと橋本君にしてもらいます。 (鈴木)
お試し山行→入会決定(高柳(智))
土合からの出発早々、さっそくやらかしてしまう。シートラの準備で手間取り、さらにリュックへの取り付け方も間違えており、そしてまたスキーを背負ってクワガタムシになったまま靴のひもを締めなおそうとしたら、なんと!!大御所の手嶋会長を突き刺しそうになっていた。何の恨みもございません・・。不注意、申し訳ありませんでした。(こういうところがまだまだダメ子 反省
)
気をとりなおし出発、パワフルな栗原さんの背中を見ながら順調に高度をあげる。つぼ足歩きはすっかりご無沙汰のため、不安で仕方がなかったが、栗原さんもこまめに振り返り、様子を見ながら声をかけてサポートして下さる。左手には谷川岳。さすが多くの登山者を魅了するだけの山容である。あの頂は、トマノ耳?決して耳には見えません。でも無理やり見えるかも。そんなことを考えながら、突き進む!(後に谷川岳の事故を知り、とても痛ましい気持ちになった)。右手の沢を滑った跡がある。大きなデブリができていて、ああ恐ろしや〜。
鈴木さんから、ストックの使い方(3点支持の方法)を教えていただく。登りの歩きで踏ん張る時にストックを力んで握るため、私の手はいつもマメができている。すっかり癖になってしまっていることも、指摘を受けるとコツがつかめて楽に歩けた。
白毛門に続く最後の急登は、気持ちよくアイゼンが決まるが、怖かったっ。白毛門頂上は、大パノラマの展望。このところピークというものに縁がなかったので、大感激!せっかくなので、この喜びを谷川岳にも報告。「たにがわだけぇ〜!」。眼下にはすばらしい斜面が広がり、テンションが上がってくる。
ウツボギ沢滑走は、最高だ。今まで猫をかぶっていたが、この滑走で我慢できなくなり、壊れました。ごめんなさい・・・。ふと見上げると、みかん色のヤッケの手嶋さんが見えた。あのかわいい帽子がもし緑色だったら私は「みかん隊長」と名付ける。そして、森色のファッションの鈴木さん。さすがの滑り!!板にはガイコツがついているぞぉ〜!渋〜い、渋すぎます!またご自分のことを「わし」と呼ばれる。幼き頃、まんが日本むかし話のおじいさんが出てくるお話を観ていた以来、「わし」という言霊に出会いました。マッハ栗原さんはフリートレックで何とも見事なバランスで降りてこられる。恐るべし、筋力!池田さんはご一緒するたびにスキーがうまくなる。エレガントなカービングターン、しばし見とれる。また彼女は入会までの後押しや相談にも乗って下さった心強い先輩。いつもありがとうございます。橋本さんもとてもお上手。「ああ!登った甲斐があったぁ!」とご満悦。その言葉にまた共感、ほんとにそうですよね。だから山スキーって楽しいですよね。というわけでパーティの雰囲気も和む。
広河原も気持ちの良い所だ。なんて楽しいコースなのだろう・・。さて、事件。布引山南尾根を越える途中の1435に熊を発見!おお、こっちを見たか?早く消えて下さいませ〜。消えた・・・。
かなり重い雪をなんとか降り切って延々と美しい宝川渓谷を進み、小屋も現れる。集合時刻が迫り、あせりを感じながらも喉が渇き、疲れを感じてくる。するとなーんと!実に良いタイミングで鈴木さんのザックからビール缶が登場する。そのキリンのアルミ缶たるは、黄金の輝きを放っている。遅刻は確定してしまっているというのに、メンバー誰一人とも「鈴木さん急ぎましょう」と言う者はいない。また正しいビールの冷やし方を伝授された。雪をすこし掘って横にした「黄金の宝物」を90回まわす。もうそれは格別な味だ。皆様を長くお待たせしてしまったのに、大変申し訳ありませんでした。
そんなこんなであんなに緊張したお試し山行も、とっても楽しい経験になり、皆様に心から感謝しています。会山行ということもあってたくさんの方ともお話ができ、大変勉強になりました。未熟者ですが今後ともよろしくお願いします。
久々の会山行 試されたのは私!?(橋本)
フォーッ!"歓喜の雄叫びをあげながらウツボギ沢の大斜面を軽快なリズムでウェーデルンを決めているのは高柳さんである。全身からみなぎるアドレナリンを何の躊躇も無く斜面に刻み込んでいる様はとても"お試し山行"で参加しているようには見えない。
むしろ試されているは今シーズン初めての山スキーでヘトヘトの私ではないか?
久々の会山行。計画自体後戻りが出来そうに無い長いルート設定に、体力的に多少の不安を抱きつつ、参加することにした。最大の不安要素であった白毛門の登りも案外順調にこなす事が出来た。久々の冬山、谷川の雄姿を見れば元気も出てくる。やっぱり山はイイ!等と先程までへたっていたにもかかわらず、全く現金なものだ。
ウツボギ沢の大斜面へ滑り込む。高柳さんでなくとも頭の芯から快感が走る。 皆も同じ気持ちであったに違いない。広河原から、宝川沿いへはゴルジュ帯を進まなくてはならず、安全を見て布引山を南に伸びる尾根まで登る事となった。折角気持ちの良い快感を得たのも束の間、シールを付け約400mの登りである。
山スキーの本来ある姿とはいえ、登って滑り込んで"あがり"という極楽スキーを標榜する私にはかなりの重労働! アレンジの佐貫さんがうらめしく、しまいには不機嫌となるのだが、次第に快感になってくるのは不思議である。もっとも、天気に恵まれ、登ってしまえば素敵な景色にも満足出来た。全工程9時間の充実した山行の機会を与えてくれた事に、とても感謝することとなった。
<まとめ>
得たもの:他では得られない快感
失ったもの:携帯電話(白毛門への途中で滑落。ビーコン不携帯のため断念←鈴木注)
差し引き:やっぱり山はイイ
【行程】
土合(7:10)〜白毛門(11:45) 〜(12:15〜広河原(13:05) 〜P1435(14:15) 〜宝川温泉(16:30)
【地図】藤原、茂倉岳