TOP会員山行録2006年

地元に愛される山

頸城/シャルマン火打スキー場から空沢山往復
(山スキー)

片山

【日時】2006年4月29日(土)〜30日(日)
【メンバー】鈴木 (L)、田邉 (SL)、飯田 (SL)、渡辺、浅原、山川、片山

 朝、暑さで目を覚まし、テントの中から這い出てみると、目の前には海が広がっていた。前日の夜、道の駅「能生」に着いたのは午前3時をまわった頃だった。今回は女性のゲストを二人交えての山行であり、当然、空が白み始めるまで飲んだあとの就寝だった。青空と青い海、これだけで充分だなぁと思いながらぶらつくと、なんと「蟹、かに、カニ」の上り旗!頸城に行くと、なぜかみんな蟹を背負って山に入るという。それはコレなのね、と納得してしまう光景であった。早速、朝飯前に魚介類を仕入れに行き、蟹やら塩からなんかをさんざん試食してくる。あとはそれらの鮮度が落ちる前に山に入るのみである。
 ゲストの山川さんは今回がまったく初めての山スキー。フリートレックに足元はゲレンデブーツなので、かなり大変そうだった。そして今シーズン、山スキー再出発の私も、泊まりがけ荷物の山行は初なので、ちょっとした下りも全然滑れず、やっぱり大変だった。というわけで、予定よりもだいぶ手前、放山先の鞍部に幕営する。滑りの楽しみは明日にとっておき、その日は食の楽しみを堪能する事にした。雪で作ったテーブルに蟹を広げて、まずは記念撮影。あとはビールを片手に頬張るのみである。白き峰々を眺めつつ、山懐に抱かれて、こんなに気持ちの良いところでカニ、ドロエビ、甘エビ。頸城って良いところだなぁとしみじみ思った瞬間だった。そして日も暮れ、テントに入ってからも宴は続く。浅原さんの用意して下さった鍋はトマト味と味噌味の二種類。たっぷりの野菜に、さらに魚介類がドバドバと投入され、お腹がはち切れそうだった。ゲストとお呼びしながら、すっかりお世話になってしまいました。
 翌日、多少曇り。余計な荷物はテントに残し、すっかり身軽で空沢山を目指す。緩やかな尾根を登りながら東側をのぞくと、どこも快適な滑りが楽しめそうな斜面が広がっている。そして目線をあげれば、これまた豪快な焼山の斜面が飛び込んでくる。最後のひと上りをがんばると、尾根の途中のような山頂である空沢山に到着した。しばし周りの風景を楽しんだら、いよいよシールを外して出発である。クロ沢の上部に滑り込む。写真に撮った時の見栄えが悪くなるから、人のシュプールに交差する滑りはするな、と言われたが、滑り始めはオッカナビックリで、つい横へ横へとシュプールを乱してしまう。徐々に調子を上げていき、最後は振り子状態で沢型に滑り込んで、あっという間に登り返し地点である。それぞれの滑りを楽しんだのは30分ほどの事だろうか。雪質は「まあまあ」との事でした。
 テン場まで登り返し、荷物を撤収したらさらに放山まで登る。再びシールを外してシャルマンスキー場へと向かう。前日に比べるとずっと荷物も軽いので、さほど転ばずに滑り降りることができた。そして最後の大滑降(?)のスキー場。私が長い滑りで腿やらふくらはぎが痛くなるのは、やはり後傾してしまうからなのだろうか。それぞれの力量に応じたコースとタイムで下り、今回の蟹スキーは終了した。
 是非、また来年も蟹を背負って訪れたい、と思える山行でした。そしてお試し山行がナント初山スキーだった山川さんは、この後入会しました。彼女の山スキー人生の素晴らしい一歩になったら良いなあと思います。

【行程】
4/29 シャルマン火打スキー場(10:30)〜山頂駅(11:25)〜放山(12:50)〜幕営地(13:30)
   〜スキー散歩〜幕営地(15:20)
4/30 幕営地(7:30)〜空沢山(9:30)〜幕営地(12:30)〜シャルマン火打(14:30)
【地図】湯川内
【温泉】島道鉱泉(しぶい!!) 400円